歯石除去　高齢の子の歯石取り　持病のある子の歯石取り

犬や猫の歯石は、歯の表面に付着する硬い物質で、主に食べ物の残りかすや細菌が原因で形成されます。歯石は歯周病や歯肉炎の原因となり、放置すると口臭がひどくなったり、歯を失うことにも繋がります。
初期の段階では歯石は歯茎のラインに沿って付着し、次第に硬くなり、歯ブラシで取り除くことが難しくなります。
歯石が進行すると、歯肉が炎症を起こし、出血や痛みを引き起こすことがあり、そのまま放置すると歯が抜けたり、骨まで感染が進行して顎骨が骨折してしまうこともあります。

歯垢の状態であれば歯磨きできれいになりますが、歯石になってしまうと歯石取りをしないときれいにはなりません。上の画像は歯石取り前の状態で、前歯はそこまで汚れていないのに対し奥歯はかなり歯石がついているのがわかります。

歯石取りをするとこのようにきれいになります。この症例ではまだ歯自体の状態は悪くなっていなかったため歯石取りのみで治療は終了し、口臭なども改善しました。歯石取りをした後は２種類の研磨剤を使い、表面をつるつるにして歯石がつきにくいようにします。さらに、殺菌消臭効果のある洗浄液で洗浄することで、処置後のにおいや感染予防、歯肉炎の早期治癒効果を期待しています。

高齢で麻酔がかけられず歯石取りができないとご相談を頂くことがよくあります。高齢の症例や持病のある症例もきちんと検査をしてその症例にあった麻酔（マルチモーダル麻酔）をかけることで麻酔下での歯石取り処置は可能になります。無麻酔の歯石取りも可能ですが、動かないように抑えないといけないので本人へのストレスが大きかったり、きちんと研磨ができないため歯石がつくのが早かったり、あまりお勧めはできません。可能な限り、鎮静もしくは麻酔下での研磨まで含めた歯石取りをお勧めいたします。もし麻酔がかけられず歯石取りができない、などお悩みでしたらお気軽にご相談ください。また、当院では歯の悪化により顎骨が弱くなり骨折した症例の骨折整復手術も可能です。手術は当日・翌日にはできる体制を整えておりますので、何かありましたらご連絡ください。