うさぎの子宮疾患について
うさぎの子宮疾患は、未避妊の雌うさぎで発症する可能性があり、放置すると命に関わることもあります。ここでは、代表的な子宮疾患について説明します。
1. 子宮蓄膿症
子宮蓄膿症は、子宮内に膿がたまる感染症です。この疾患は急激に悪化することがあり、適切な治療が必要です。主な症状には、食欲不振、元気がなくなる、異常な分泌物(膿)の排出、発熱などがあります。未避妊のうさぎに多く見られ、感染が進行すると命に関わることがあります。
2. 子宮癌(子宮腺癌)
子宮癌は、特に中高齢の未避妊の雌うさぎに発生しやすい疾患です。最初は無症状の場合もありますが、進行すると食欲不振や体重減少、血尿やお腹の膨張が見られることがあります。早期に発見し、治療を行うことが重要ですが、進行した場合は手術による子宮の摘出が必要なこともあります。
3. 子宮内膜異常(子宮内膜過形成)
これは、子宮の内膜が異常に厚くなる病気で、しばしば無症状のまま進行します。症状が現れる前に定期的にチェックを受けることが重要です。早期発見すれば、治療が可能です。
検査
検査は血液検査、超音波検査、レントゲン検査などを行います。
症例
症例はぐったりした状態で来院したうさぎで、動きはほぼなく、かなり弱っている状態でした。
検査の結果子宮疾患が疑われたため点滴で状態の改善をした後に手術を行いました。
子宮は異常な形をしておりました。摘出後は元気に回復しております。今回は診断は子宮内膜過形成でした。
うさぎは体調の悪さを隠す動物なので、もし食欲がない、便の大きさが小さいなどあった場合かなり病気が進行している可能性があります。早めに来院ください。