アポクリン腺癌について
アポクリン腺癌は、汗腺(アポクリン腺)から発生する腫瘍で、猫では比較的まれにみられる病気です。
皮膚のさまざまな部位にできることがありますが、しこりの見た目だけでは良性・悪性を判断することが難しいため、検査による診断が必要となります。
■ 症状
発生した部位によって症状は異なりますが、次のような変化が見られることがあります。
- 皮膚にできるしこり
- しこりの拡大、赤み、出血
- 舐める・触ると嫌がる
- リンパ節の腫れ
- 元気・食欲の低下(進行した場合)
皮膚腫瘍は見た目が似ているものが多く、アポクリン腺腫瘍であるかどうかは、細胞診や病理検査(組織検査)が必要です。
■ 診断
- 身体検査、画像検査(レントゲン・超音波)
- 細胞診または病理検査
病理検査によって腫瘍の種類や悪性度を確認し、治療方針を決めていきます。
■ 治療
アポクリン腺癌の場合、
外科的切除(手術) が治療の中心となります。
腫瘍の性質上、周囲の皮膚や組織に広がっている場合があるため、
再発を抑えるために、腫瘍を含めて広めに切除することが推奨される場合があります。
状況によっては、
- 術後の経過観察
- 補助的な薬物治療
などを組み合わせる場合があります。
■ 予後について
アポクリン腺腫瘍の予後は、
- 腫瘍の大きさ
- 切除の範囲
- 病理検査の結果
- 進行の程度
などによって大きく異なります。
早期に発見して手術ができた場合、良好な経過が得られることもあります。
症例紹介
症例は12歳の猫で口にできものがあるとの主訴で来院しました。粘膜から出ている可能性もあり、粘膜に発生した腫瘍は悪性の可能性が高かったため摘出をしました。


摘出前と摘出後の画像です。
結果はアポクリン腺癌で皮膚から出た腫瘍が大きくなって粘膜に乗り上げているとのことでした。
腫瘍は取り切れていましたが、悪性腫瘍だったため今後再発など無いかどうかを見ていくことになります。
