ダックスの椎間板ヘルニアについて
ダックスフンドは体の構造上、椎間板ヘルニアをとても起こしやすい犬種です。
椎間板ヘルニアとは、背骨のクッションの役割をしている「椎間板」が飛び出し、神経(脊髄)を圧迫してしまう病気です。
なぜダックスに多いの?
ダックスフンドは「軟骨異栄養犬種」と呼ばれ、
若いうちから椎間板が硬く・もろくなりやすい特徴があります。
そのため、
- 抱っこからの飛び降り
- ソファや階段の昇り降り
- ちょっとしたジャンプ
といった日常的な動作がきっかけで発症することがあります。
主な症状
症状は軽いものから重いものまでさまざまです。
初期〜軽度
- 抱っこを嫌がる
- 背中を触ると痛がる、鳴く
- 動きが鈍い、元気がない
中等度
- 後ろ足がふらつく
- 歩き方がおかしい
- 立ち上がりにくい
重度
- 後ろ足が動かない(麻痺)
- 自分で排尿・排便ができない
- 痛みを感じなくなる
※症状が進むほど、回復までに時間がかかり、後遺症のリスクも高くなります。
検査について
症状や神経の反応を確認したうえで、
- レントゲン検査
- 必要に応じてCTやMRI検査
を行い、どこでどの程度神経が圧迫されているかを評価します。
治療について
症状の重さによって治療方針が変わります。
内科治療(保存療法)
- 安静(ケージレスト)
- 消炎鎮痛薬
- 必要に応じて神経の薬
痛みだけ、または軽いふらつき程度の場合に選択されます。
ただし、再発のリスクは残るため、生活管理がとても重要です。
外科治療(手術)
- 麻痺がある
- 症状が急速に悪化している
- 内科治療で改善しない
このような場合には、神経を圧迫している椎間板物質を取り除く手術が勧められます。
早い段階で手術を行うほど、歩けるように回復する可能性が高くなります。
症例紹介
症例は11歳のミニチュアダックスです。後肢の麻痺がみられ来院しました。




MRIの結果T13-L1に椎間板ヘルニアが認められたため手術を行いました。
動画は術後数日の状態です。この症例は術後5日目に退院しました。
椎間板ヘルニアが疑われる場合は早めに治療をすることでより良い回復が期待できます。