ミーアキャットの去勢手術・臭腺摘出手術について

1. 去勢手術について

ミーアキャットの去勢手術は、精巣を摘出することで繁殖を防ぐとともに、男性ホルモンに関連する行動や生殖器の病気の予防を目的として行う手術です。

手術は全身麻酔下で行い、陰嚢付近を切開して左右の精巣を摘出します。術後は傷口の状態や食欲、活動性などを確認しながら管理します。

ミーアキャットは小型で活動性が高く、術後に傷口を気にしたり、激しく動いたりすることで、傷口が開くなどのトラブルが起こる可能性があります。そのため、術後は安静を保ち、傷口を清潔に維持することが重要です。

全身麻酔には呼吸・循環器系のトラブルなどのリスクがあり、術後に腫れや出血、感染などが起こる可能性もあります。

2. 臭腺摘出手術について

ミーアキャットは、肛門周囲に臭いを分泌する臭腺を持っています。この分泌物は、縄張りの主張や個体間のコミュニケーションなどに関係しています。

臭腺摘出手術は、臭いの軽減を目的として、臭腺を外科的に摘出する手術です。全身麻酔下で臭腺の位置を確認し、周囲の組織を傷つけないよう注意しながら摘出します。

ただし、臭腺を摘出しても、排泄物や皮脂などによる臭いが完全になくなるわけではありません。また、臭腺の位置や周囲の組織との関係から、手術によって肛門周囲の組織を損傷するリスクがあります。術後には腫れ、出血、感染、傷口の離開などが起こる可能性があります。

3. 術後の注意点

術後は、食欲や排便・排尿の状態、傷口の腫れや出血の有無を注意深く観察してください。傷口を舐めたり、噛んだりしないように管理し、激しい運動や高い場所への昇り降りは控えさせる必要があります。

ミーアキャットは活動性が高く、術後の傷口の管理が重要です。食欲がない、元気がない、傷口が開いている、出血や強い腫れがあるなどの異常が認められた場合は、早めに動物病院へご相談ください。

去勢手術と臭腺摘出手術を同時に行う場合は、麻酔時間や術後の負担も考慮し、動物の健康状態に応じて実施を判断します。

 症例紹介

症例は ヶ月齢の雄のミーアキャットで去勢手術のために来院しました。ミーアキャットの去勢手術では同時に臭腺を摘出することが多く、今回も臭腺摘出を同時におこなことになりました。

手術前に消毒をしてドレープをかけた状態です。

臭腺を摘出しているところです。

左右の臭腺を摘出します。

左右の臭腺を摘出し、傷を縫合して、精巣も摘出して手術は終了です。

抜糸時の状態です。傷はくっついており、炎症なども見られませんでした。