症例カテゴリー
ミニチュアダックスの椎間板ヘルニアについて
ミニチュアダックスフンドは、胴が長く足が短い体型のため、背骨に負担がかかりやすく、椎間板ヘルニアをとても起こしやすい犬種です。若い年齢でも発症することがあり、突然症状が出ることも珍しくありません。
椎間板ヘルニアとは?
背骨はたくさんの骨(椎骨)が連なってできており、その骨と骨の間には**クッションの役割をする「椎間板」**があります。
この椎間板が変性して飛び出したり、はみ出したりすることで、中を通っている脊髄(神経)を圧迫してしまう状態を「椎間板ヘルニア」と呼びます。
どんな症状が出ますか?
症状は軽いものから重いものまでさまざまです。
- 抱き上げると痛がる、鳴く
- 背中を丸めて動きたがらない
- 歩き方がおかしい、ふらつく
- 足に力が入らず立てない
- 重症になると、排尿・排便が自分でできなくなることもあります
「ちょっと元気がないだけ」に見えても、実は強い痛みが出ていることもあります。
治療方法について
症状の重さによって治療方法が変わります。
軽度の場合
- 安静(ケージレスト)
- 痛み止めや炎症を抑える薬
- 状況によってはリハビリ
重度の場合(歩けない・麻痺があるなど)
- 手術によって神経の圧迫を取り除くことを検討します
- 早めの治療が、回復の可能性を高めます
早期発見・早期治療がとても大切です
椎間板ヘルニアは、時間が経つほど神経へのダメージが進む病気です。
「歩き方が変」「痛そう」「様子がおかしい」と感じたら、できるだけ早く動物病院を受診してください。
症例紹介
症例は10歳のミニチュアダックスで急に歩けなくなったとの主訴で来院しました。




MRIではL2-3に重度の椎間板ヘルニアが認められました。
手術で背骨に穴を開けたところです。当院では可能な限り小範囲椎弓切除を選択しているので関節突起を温存できます。また、ヘルニア部位まで最短距離でアプローチしているため、剥離する筋肉が最小限で済むようにしております。
術後の傷です。

摘出した椎間板物質です。
術後18時間の状態です。まだ歩けませんが、立たせれば立位を維持することができ、横からの負荷にも多少持ちこたえられるようになっています。
術後28時間の状態です。歩けるようになりました。
この症例は術後3日で退院しております。
かかりつけの病院さんからの紹介も受け入れております。ヘルニア疑い、MRIでヘルニアと診断された場合は早めに来院ください。

