症例カテゴリー
について
目の表面には「角膜(かくまく)」という、
透明でとても大切な膜があります。
角膜はカメラでいうレンズの役割をしており、
ここが傷つくと痛みや視力低下につながります。
角膜びらんや角膜潰瘍は、
この角膜の表面が傷ついた状態を指します。
角膜びらんと角膜潰瘍の違い
- 角膜びらん
→ 角膜の表面だけが浅く傷ついている状態
→ 比較的軽度で、治りやすいことが多い - 角膜潰瘍
→ 傷が角膜の深い部分まで達している状態
→ 痛みが強く、重症化すると視力に影響することもある
びらんが悪化すると、角膜潰瘍へ進行することがあります。
原因は?
角膜の傷は、次のようなことがきっかけで起こります。
- 目をこする・掻く
- 物にぶつかる
- ケンカによる外傷
- 逆さまつげやまぶたの異常
- ドライアイ
- 細菌・ウイルス感染
特に、**短頭種(目が大きく出ている子)**や、
目を気にしてよく触る子は注意が必要です。
どんな症状が出ますか?
角膜が傷つくと、次のような症状が見られます。
- 目をしょぼしょぼさせる
- 目を開けたがらない
- 涙や目やにが増える
- 白目が赤くなる
- 目を痛がってこする
- 黒目が白く濁って見える
角膜の傷はとても痛みが強いため、
元気や食欲が落ちることもあります。
検査について
角膜の傷が疑われる場合は、
- 専用の染色液を使った検査
- 目の表面を詳しく観察
を行い、
傷の有無・深さ・範囲を確認します。
治療について
治療は、傷の深さや原因によって異なります。
軽度の場合(角膜びらんなど)
- 点眼薬(抗菌薬・保護薬など)
- エリザベスカラーで目をこすらせない
- 安静にして経過観察
重度の場合(角膜潰瘍)
- 頻回の点眼治療
- 感染が強い場合は内服薬
- 治りが悪い場合や深い潰瘍では外科的治療が必要になることもあります
放置するとどうなりますか?
角膜の傷を放置してしまうと、
- 傷が深くなる
- 角膜に穴があく
- 視力が低下する
- 最悪の場合、失明につながる
といった重い状態になることがあります。
症例紹介

症例はフレンチブルドッグで目を気にしているとの主訴で来院しました。目の傷の検査(フルオレセイン染色検査)を行ったところ、傷が見られました。
眼内の炎症などは見られ無かったため、角膜のみの治療を行いました。
フレンチブルドッグなど短頭種は角膜に傷がつきやすいので、目に違和感があった場合は傷の検査をおすすめいたします。
